第23章 これから行く道
俺たちは身体を洗い、
湯船に浸かった。
先に入った智が身体を伸ばしながら、
「はぁ~...極楽、極楽..」
なんてしみじみ言う。
「マジで、おじいちゃんかよ!」
ツッコミながら、さり気無く隣に浸かる俺。
...下心、バレまくりか?
そんな俺のことは見もしないで、
檜の縁を枕に目を閉じたままの智。
...なんて、可愛い顔してんだろう..
これで35歳なんて、
ミランダ・カーじゃなくったって、
分かんないよ..
そんなことを思いながら、
彼の横顔をじっと見ていると、
「穴が開きそうなんだけど...」
目を瞑ったままそんなこと言われて、
「あっ..ごめん..」
素直に謝ってしまう俺...
「はい!マッサージしてくれるんでしょ?」
急に俺の方に身体ごと向けて、
両腕を差し出してくるから、
「えっ?ああ..うん..そだね..」
焦ってしどろもどろになってしまった。
俺も智と向き合って、
当然さ..一生懸命ご奉仕するよ♪
初めてに近いスキーで、
あちこちに力が入ってるはずだから、
コチコチに凝ってるはずだもん!
俺は両手の親指に力を入れて、
智の筋肉を解していく...
......
あぐらをかいて湯舟の底に座っている俺...
俺のマッサージの指をじっと見ていた智が、
突然俺に抱き着いて、
あぐらの脚の中にすっぽりと納まってしまう。
「なに?なに?...急にどうした?」
「だってさ!さっきから、翔ちゃんのがさ、
お湯の中でゆらゆらしてて...
もう我慢できなくなった!!」
......えーっ//////
どこ見てたんだよ~( 〃▽〃)