第23章 これから行く道
2日の朝、東京駅で待ち合わせて、
一路俺たちは長野県のスキー場に向かった。
新幹線はスキー客や、帰省客で混んでいたが、
まあまあの大所帯だった俺たちは、
誰にも気づかれることもなく、
現地に到着した。
新幹線の中には、他のお客さんもいるので、
それぞれ過ごしたという感じ。
俺はもちろん、智と座っていた。
「智..昨日よく寝た?」
「うん...酒飲んで、ずっと寝てたよ..
それよりさ、女の子もいるんだね..
そんなこと、言わなかったじゃん!」
智は少し膨れて見せた。
大学のときの仲間なので、
当然、女の子もいる訳で..
今回は2人の同級生が参加していた。
俺のことなんか珍しくもない彼女たちは、
智に興味津々..
「大野くん、よろしくね~♪」
何て。
初っ端っから囲まれて、
しどろもどろの智は、
見ている分には、可愛かった。
「ごめんよ~。まあ、
取って喰いやしないと思うよ~♪」
ふざける俺に、
「当たり前だよ!」
智はそう言って窓の方を向いてしまった。
...なんか、出だし早々、ご機嫌斜めだ(^^;
俺は、肩から掛けたジャンパーに隠れて、
智の手を握った。
そのままにしているところを見ると、
それほどでも、ないかな...?
ホテルに着き、
荷物を部屋に入れ、30分後にロビーに集合。
部屋に二人になると、
俺は智を捉まえて抱き寄せた。
「今年になって、初のハグ..じゃね?」
そうお道化る俺に、
ちょっと照れたみたいに、
「バカ('ε'*)」
と俯く彼が可愛すぎて、
ヤバい...
今すぐ、取って喰いたい///