第20章 君が好きだから
翔ちゃんは、
俺が付けた痕を指でなぞってから、
「来いよ...」
と俺を引き寄せた。
おでこをコツンと合わせて、
「俺にもつけさせて..」と言った。
その艶めく瞳に、コクンと頷くと、
翔ちゃんは俺の片脚を風呂の縁に乗せ、
露わになった内腿に口づけた。
「やっ...そんなとこ...」
真っ赤に咲いた華を見ながら、
そう抗議すると、
「胸よりは、目立たないだろ~♪」
と、逆に睨まれた。
...そうだけどさ...
ちょっと、気付かれたいような、
そんな気も、ない訳じゃなく...
「じゃあ、もっと見えることにする?」
そう薄く笑う彼の首に手を回し、
「翔ちゃん...シて❤」
だってさ...
もう、
...一つになりたいよ...
君と繋がりたい。
5日分の隙間を、埋めて欲しい..
翔ちゃんは、脱衣所から
ローションを持ってきて、
俺を壁に向けて、蕾に指を這わした。
「よく見せて...」
「ヤダよ...恥ずかしい...」
そんなこと言ってみたところで、
『そうだよね』と止めないことは、
ちゃんと分かってる。
彼が、俺の腰をもっと引き寄せると、
待ちわびるソコが、
露わになった。
恥ずかしくて俯く俺の中に、
彼の綺麗な指が入ってくる。
ローションを纏った指は、
ほとんど抵抗なく奥まで届く。
「...ふっ..」
違和感を逃すと、
もっと先の刺激が欲しくて、
俺の腰は、揺れてしまう。
「智...やらしい..」
彼の言葉に、
ほんの欠片ほど残っていた、
俺の羞恥心は、崩れ去った。