第4章 最後の言葉
潤は黙って俺の話を聞いている。
「...潤が思ってくれる気持ちと、
俺が潤を思う気持ちは、違ってた。
メンバーとして、後輩として、
潤のことが、好きだった...
でも、それ以上の気持ちには、
なれなかった。」
泣きそうになったのは、俺で、
潤は、静かに、
驚く程穏やかな目で、俺のことを見ていた。
他のメンバーは、
空いた時間を、それぞれに過ごしていて、
シャワールームの変化に気づかない。
「潤といるのは、楽しかった....
それを否定するつもりはない....
でも...潤が俺を...
俺のことを思ってくれれぱ、くれる程、
それが、俺には、....重荷だった..」
俺の言葉が、彼のことをどんなに傷付けているか、
そう思うと、胸が苦しかったけど、
その何倍も、
潤の方が苦しくて、
悲しかったんだろう....
俺を見ていた大きな瞳は、
いつしか伏せられ、
肩が小刻みに震えていた。
.......泣いてるのかもしれない。