第16章 新しい愛のカタチ
すると智が、
「そうじゃないけど、
興味あるじゃん...それだけでしょ。
俺らは、そう言うのは、
ないから。」
言い切ったね...智..
(..あのさ...そのことなんだけど...)
「ふ~ん...そうなんだ...」
ニノの探るような目が、怖いわ!
この人、相葉くんと違って、
いろんな面で、鋭いから。
俺は、わざと視線を合わせないようにしながら、
「別に報告しなくてもいいけど、
一体いつからよ~?ふたり...」
さり気無さを装うと、
新聞なんかめくりながら聞いてみる。
「少し前だよね?
翔ちゃんとリーダーに比べたら、
まだまだ。」
少し照れながら、
それでも、誰が見ても
幸せそうな顔でそう答える相葉くんが、
....眩しかった。
ある日突然、
それまで一緒にいたのに、
何の前触れもなく、俺と離れ、
それでも、なんの不満も言わなかった彼のこと...
気になってないと言ったら、嘘になる。
...でも。
ニノと付き合ってたなんて...
別にさ、
『今でも好きだ』と言われても、
どうすることもできないんだけど...
なんだろ...
子どもが手を離れた...というか、
巣立った...というか、
どこか少し、
淋しい気もしないわけじゃなく...
俺は、ニノと、
いつものようにじゃれる、
相葉くんを見ていた。