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Blue【気象系BL】

第3章 誘惑の甘い罠


それから、俺は、
いつもニノといた。

.......そう。

潤が入る隙間を、意識して防いだ。

移動のバスも、
俺のとなりには、当然の顔してニノが、座った。

俺に凭れるニノの肩に手を回して、
俺たちは密着した。

............



始めこそ、何が起こったのか!?

という顔で俺たちを見ていた潤が、

だんだん目を反らせ、
努めて俺とニノのことを見ないようになった。

俯いて、唇を噛む潤が、可哀想で、

『ごめんよ』と、抱き締めてやりたかったけど、

そんな俺の気持ちが分かるニノは、

「また繰り返すの?
後ちょっとの辛抱だよ。」

そう言って俺の手を握ってきた。


.............

そうだ。

俺は、アイツに恨まれてもいい。

いい人になんかならなくっても、いい。

潤の気持ちに応えられない....って、
そう思って決心したんだ。

俺のことなんか、

嫌いになった方が、

その方が、いいに決まってるんだから。



『俺が悪者になればいいんだ』

心でそう繰り返して、
俺は、

潤の見ている前で、
ニノの肩を抱いて歩いた。


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