第14章 青空の下、キミのとなり
「翔ちゃ~ん!見てよ!!凄いね。
海、超きれい!」
「智...そんな、慌てなくったって...」
「見たことないよね~!!!!
こんなの~♪♪」
智は俺の先をずんずん行ってしまい、
その興奮気味の声さえ、
聞こえなくなりそうだった。
.....全く。
ホテルのスタッフにも笑われてるし。
子どもか!
俺たちは、
やっともぎ取った休暇を楽しんでいた。
ここは、『THE 南の島』と
いう雰囲気のタヒチ。
そこからさらに飛行機でたどり着いたのは、
俺がどうしても1度は行ってみたかった、
南国の楽園、『ボラボラ島』
周囲は30kmほどの小さな島だが、
その美しさから、訪れる観光客は少なくない。
少し長めの飛行機の道中、
寝てばかりいた智が、
すっかり疲れも回復したのか、
海の上に連なるコテージ群に大はしゃぎ...
と言う訳。
いい年したおじさんが...(^^;
とは思うけど、このスタッフは、
子どもだと思ってるみたいだった。
まあ、そういうことにしておいた方が、
この際好都合かもしれない。
なにしろ、ガキ丸出しの喜びようだし...
まあ、確かに、智じゃなくても、
このシチュエーションには、
かなり...アガる\(^^)/