第13章 ふたりなら、きっと…
今日は、珍しく二人が一緒に休みだ。
智は、ソファでごろごろしている。
俺の方へ、
チラチラ視線を送りながら、
目が合うと反らせる。
おそらく彼は、こんな日は、
朝からまったりしたい。
まったりと言うと語弊がある。
ふたりでずっと
べたべたしたいんだ。
呼ばれたら、まあ....行くしかないんだけど。
拗ねるから....(^_^;)
でも俺は、気付かないふりをして、
パソコンに向かっていた。
昨夜は、今度やる歌番組の司会の資料を集めていた。
...でも今は、
ちょっと別の調べ物をしている。
....智と、旅行に行きたいんだ。
それも、海外。
俺たちを知らない人ばかりの国で、
ゆっくりしたい。
ふたりで、いろんな景色を見てきたい。
....どこがいいかな~♪
やっぱり、リゾート的な、南の島?
....それとも
「翔ちゃ~ん..?ねえってば、
ちょっと来てよ~♪」
(ほ~ら、お呼びだ...
もう少し調べたかったのに...)
「何?何見てんの~」
俺が、彼の側に座ると、
智は、国立の『嵐フェス』を観ていた。
聞こえてくる音から、
そうじゃないかとは思っていたけど。
俺に、ガッツリ寄り掛りながら、
「これさ~、疲れたよね~(^^;
休みなしで。
俺たちだけのファンのために、
っていう松潤の気持ちは解るよ~
でも、流石にしんどかったよね..」