第10章 My sweet darling
「...あぁ..ふっ...やっ...」
俺から漏れる矯声に、
満足気にニヤニヤ笑いながら、
彼は両手で俺自身を扱くように洗う。
堪らなくなって、身体を捩る俺を、
今度は後ろに向けて、風呂の縁に手をつかせた。
周りを解すように洗い、
指を蕾に、滑らせる。
ボディソープの助けで、
それは簡単に中に吸い込まれた。
「..ぃっ...それ..きもち..イイ..」
....すっかり、形勢逆転だ。
翻弄される側と、する側。
喰う側と、喰われる側。
されるがままに、一瞬彼を振り向くと、
さっきまでの、
赤くなり俯いていた櫻井翔ではなく、
獲物を追い詰める豹のような、
それは妖艶な笑みを浮かべ、
俺を、昂らせていく。
......さっきの、仕返し?
それでも、いいよ...
君と、堕ちるとこまで、堕ちようか...
「翔ちゃん...ちょうだい..もう、
いいから...ソレ...」
「...じゃあ、遠慮なく♪」
彼が尖端を擦り付け、
その中に突き刺すと、
今度は俺のそこが、
呑み込むように蠢き、彼を迎えた。
後ろから根元まで沈められ、
俺は膝が震えて、上手く立っていられない。
快感の波が、俺を包んだ。