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アイサレテル [R18]

第1章 目線



「ほんと?^^よかった。実はこの家に大きな書庫があってね。先代たちが世界中から集めた何万冊もの本があるんだ。」


フェイ君はとんでもなく目を輝かせた。


すぐに僕と彼の“本が好き”は違うとわかった。どうしよう。地雷を踏んでしまったかもしれない。



「素敵な本ばかりでね。是非紹介したいから明日案内してあげよう!それで…君の好きな作家は誰だい?ぼくはね…」




「フェイ」




あぁ止まらなくなるかもと思ったとき、ルーク君が割って入った。








「キラキラした目させてるけど、きっとこいつそんなに本に興味ねぇよ。」







助かった。

そうなの?とフェイ君は悲しそうな顔をする。

そうだろ?とルーク君に目で聞かれて、僕は苦笑いでかえした。




「でも綺麗な絵本とか図鑑とかもあっていい暇潰しにはなるんだ。明日、俺も一緒に行こうかな」






それから明日、屋敷の回りとか他のところも紹介してくれる約束をした。二人はとても人当たりがよくて僕の緊張をほぐしてくれる。

新しい友達ができた気持ちになって嬉しかった。




そうして喋って笑ったりしていたとき、

何気なく父たちの方に目をやると、



青年と目があった。










彼は長男、リヒトさんだ。




細身で、中性的な顔立ち。



深いグリーンの甘い瞳に



ゆっくりと



繰り返す瞬きがとても妖艶で、


男の僕でも美しいと思ってしまうほどだった。








彼はゆっくりと目をそらし、父たちの方を向いた。








頬杖を着いて、頭を傾げる







そのとき見えた白い首筋に



心臓がどきんと脈打った。










「!!!」










驚いて目を一瞬でそらした。







今何が起きたんだろう。



なぜ今心臓が高鳴ったんだろう。









確かめるためにそっと

もう一度彼を見ると、






すでに彼が僕を見ていた。










どきん










また心臓が脈打った。




回りの会話や音が何にも聞こえない
一瞬、無になった。






彼はニッと微笑み、ゆっくり瞬きをする。







もう見ていられなくて急いで目を反らし、早くなる鼓動を抑えようとうつむいて堪えた。




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