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白昼夢、或いは現か夢遊病。

第1章 短編集



そして教授は手の甲を此方に向けた


「・・・もし、もしもよければ・・・ここに、指輪を描いてくれないか」

もう一方の手で指差すは




左手の薬指




「あと、私の部屋の薬品棚・・・右から4段目と上から2段目の奥に指輪がある。・・・それを、君に」


「・・・ありがとう・・・ございます・・・っ、・・・勿論、指輪は今日にでも描かせていただきます・・・うっ・・・っう・・・ぁあぁ・・・・・・」


教授は泣き止むまで、ずっと、ずっと頭を撫でる様に手を動かしてくれた


体温は無いはずなのに



暖かかった






「それじゃあ教授、薬品棚見てきます。」

「・・・ああ。」


戦争の焼け跡からは考えられないほど見事に綺麗に戻ったホグワーツ城の地下は相変わらず薄暗かった。そこに似合わない軽やかな足音が駈けていく。


「右4・・・上2・・・あ、あった」

奥に突っ込んだ腕を取ると掌の中には黒い箱。開けると蛇の形をした指輪が。少し大きいかと思ったけど付けてみると私のサイズぴったりにはまった。

そして、校長室に走って戻る

教授に見せると微笑んでこっちに来いと手招きされた


絵の前に止まると先生が額にキスをした


「もう一枚描きましょうかね・・・私の家用に」

「そんな事をしたら忙しくなるだろう・・・少しは休ませろ」

「休んだらボケますよ?」

「・・・」

「すみませんっ!!すみませんっ!!」

「しかし・・・わざわざこっちに来るのは面倒だろう。」

「・・・!!!じゃあまた、今度は私の家で!!ちゃんと指輪も描きます!」

あまりの勢いに呆れながらもクスクスと笑うスネイプの表情をパタンと扉を閉めて、大急ぎで家に戻ったなまえは知らない。





そのまた3ヶ月後なまえの家では一つの絵が飾られていた。



そして家の持ち主は、部屋が汚いだの家事の手際が悪いだの平面の主人に怒られている。




そして二人に似た黒髪の男の子の養子をとって幸せに暮らしている・・・らしい。
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