• テキストサイズ

追いかけてこないで!!!【おそ松さん】

第5章 寄り道せずに帰りましょう。




トド松さんが走り去ったあと、家へ帰ろうと歩いていた。
帰る途中、雑貨屋さんをみかけ中へと入っていく。

「あ、これかわいい」

オレンジ色のシュシュを手に取る。
これなら家にある服にも合いそうだし、ひとつ買って帰ろう。

シュシュをひとつ買い、お店の外へでる。

「あれ~雪実ちゃんじゃーん。奇遇だね~」
「げ」

外へ出ると、赤パーカーが声をかけてきた。

「げ、ってひどくない?」
「急いでるんで」

走って逃げようとする私の手を赤パーカーがつかむ。けっこう力が入っていて痛い。

「前のお礼もかねて一緒にどっかいかなーい?ちなみに拒否権ないから」

ニヤニヤと笑いながら、肩に手をまわしてくる。赤パーカーも警戒しているようで、前みたいに背負い投げはできなさそうだ。

「はあもう面倒くさ」
「雪実ちゃんそっちが素なんだー、へぇ」
「うるさい、セクハラパーカー」
「セクハラパーカーって俺のこと!?」

お前以外誰がいるんだ。

「まあいいけど……。それより俺と遊ぼうぜ~」
「いやです。そろそろ手話さないと殴る」

びみょうに手まさぐってんの気づいてるんだよ。

「えー、いいじゃーん」
「ひゃっ」

耳にふうっと息を吹きかけられ、変な声がでる。
後ろでくすくすと笑う声がする。

「雪実ちゃんかわいーね」
「なっ、こ、このっ、変態!」

振り上げた腕をパーカー野郎のみぞおちへと振り下ろす。肘がきれいにみぞおちへとはいったようで、赤パーカーは地面へと崩れ落ちた。

「うっ、げほっ……ちょっ…」
「ご、ごめんなさい」

前もこんなことしたような。
赤パーカーが咳き込んでいるうちに私は家へと走って逃げた。
後ろからまてごらぁ、みたいな声がするけど無視して帰った。


/ 36ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp