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短編集〜猫達の茶番劇〜

第2章 過去話 アヤカ


「恐がらせてしまってごめんなさい。貴方が今まで辛い思いをしてきたことは知っています。どうか、私を信用してください。」
固まって動かない少女に、一方的に話す。
そして少女の目を見て、言った。
「私の名前はレイア。賢者の一人です。私は今から貴方の師になります。だから安心して下さい。もう一人ではないから。二人で一緒に暮らしましょう。」





「先ず、基本的な事を教えますので、その本を読んでください………。文字は、もう分かりますよね?」
微かに頷く少女に、レイアは微笑んだ。
「………き………気の基本型……………。」
覚束無い様子ではあるが、正しく読まれる文。
少女が見事、読み終える事が出来ると、レイアは少女を抱き締めた。
「良くできましたね!アヤカ!とても上手かったですよ!」
何かある度に抱きついてくるレイア。
苦しい、けど、あったかい。優しい熱に包まれて、少女………アヤカは目を閉じた。





「アヤカはこれを食べたことがありますか?」
レイアはラーメンを指で示しながらアヤカに聞いた。
アヤカは首を振る。
「レイア、どうしたんだい?その子?」
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