第2章 モーニン!
頭が重い。
最悪の寝起きだ。
昨日調子にのって呑みすぎたかもしれないな。
でも、なんだか気持ちはスッキリしてるし、ストレス解消のアルコールもたまにはあったっていいんだと思う。
そしてふと目を開け身体を起こすと、掛けていた布団を引っ張られるような感覚。
なんだ?
「…………!!!?」
私のベッドに男。
金髪の裸の男。
私も裸。
ということは、やっぱり……。
「おはよ、茜」
寝ていた男。もといライトが目を覚ました。
「うん……」
昨日の夜呑み屋で逢って一緒に呑んだひとだ。
一緒に呑んで、送ってくれて、それから……
もやのかかったような記憶を必死で思い出す。
「ねぇ」
「んー?」
問いかけるとまだ眠たそうなライトの声。
「……昨日シたん、だよね?」
恥ずかしさで小さくなりながら聞いた私に、
「シたよ?……ってえ??」
答えてくれながらガバっと身体を起こした。
「記憶にないの??」
「ごめん……うっすらとしか」
断片的には思い出せたのだけども。
「あんなに可愛い乱れ方してたのに??」
嘘だろー、と頭を抱えた。
「俺ショックだわ」
「ごめん」
なんだかばつが悪くなってしまい、近くにあった服で身体を隠しながらベッドから抜け出すとなんだかベタつく身体を洗い流したくて足早に風呂場に向かった。
熱目にシャワーを出して頭からかぶる。
化粧さえも落としてなかった。
溜め息をつきながらクレンジングを済ませ、ボディソープで身体を擦る。
どのくらいか泡を流すついでに、頭からシャワーを浴び続けていると、
「俺も入る」
風呂場のドアが開いてライトが浴室に脚を踏み入れてきた。
「ひゃあ!!」
隠しようがない肌を無理矢理抱き締めて小さくなると、ライトが後ろから抱き締めてきた。
「ちょっと!!」
「俺はあんな可愛かった茜覚えてるのに、茜は覚えてないの?」
耳元で聞かれると異常なくらいドキドキする。
というか、よく知りもしない男に裸を晒していることが死ぬほど恥ずかしい。
「気持ちよかったことも、覚えてない?」
その声に、言葉に、身体の芯がきゅんと疼いた。
「茜何回もイッてたよ?」
「っっ!!」
私を抱き締めるライトの腕に力がこもる。