第5章 今日からお前は…(カラ松)
バラバラになっていた兄弟がバッとトド松に目線を向け、携帯片手に詰め寄る。
「トッティー詳しいねぇー。ちょっとお兄ちゃんにそのやり方教えてくんない?」
「…ちょうど良かった。ネコってシャッター音きらいなんだよね。教えてトッティー。」
「盗撮は犯罪だよ?つかわないけど、アプリは知っておきたいかな。」
「えーまじ?!川の中の魚も撮れるかなぁ?あはは」
各々何か良からぬ事に使いそうな感じではあるが、俺も混ざって「アプリのダウンロードの仕方をついでに教えてくれ。」と混ざってみた。
ちゃっかりしたトッティーは一人1000円で手を打ってくれて、教えてくれた。
盗撮アプリ。すごい!これで⚫︎⚫︎をもっと撮れる。
心のなかのドス黒いなにかが渦巻いた。
次の日から俺は何枚も⚫︎⚫︎を写メった。
寝ている姿。友達と笑っている姿、体操服姿、授業中。
そして、気になっていたバイトも後をつけてようやく見つけ出した。
そこはまさかの街はずれにある知ってる人しかわからないようなメイド喫茶だった。
HPをみても⚫︎⚫︎の写真は載っていない。店内も見えない。
だが、扉が開き、お客を送り出す時に見つけてしまったのだ。