第4章 猫の気持ち (一松)
すごく嬉しくて仕方ないのに「来れば…?別に俺の場所でもないし。」とぶっきら棒に答えて内心失敗した!!!っと凹んでいるが、彼女は気にもせず、やったーと喜んでいる。
〇〇〇の視線はまた猫にもどり、頭を撫でている。俺は無意識に手を伸ばし〇〇〇の頭を撫でていた。
「一松くん、猫はこっちやでー」えせ関西弁を話しながら笑いかけられハッとする。
慌てて手を引っ込めマスクで顔を隠すしそっぽを向いた。
「…猫にみえた」
そういうと〇〇〇はでかい猫だなーと答え笑った。
笑ってるけど、本当にそう見えたんだ。
でもそうとは知らず〇〇〇は「餌付けてくれてもいいんだよ?笑」と冗談交じりに言うものだからさらにドキドキしてしまう。
餌付けていいの?また会ってくれるの?また話しできるの?やべーすげー嬉しい。
マスクの中でニヤリと笑いながら
「じゃあまた今度…餌付けようかな」と答えると「楽しみにしてるー」と笑って返される。
〇〇〇マジで警戒心なさ過ぎだから。惚れるから!多分もう惚れてるけど!
それから少しして帰る時間になったようで〇〇〇立ち上がりこちらを向く、撫で撫でと俺の頭が撫でられた。
「??!!!」
「一松くんの方が猫みたい!じゃあまたね!」と笑って帰って行った。
完全に心を奪われた俺は固まったまま動けなかった。
どれぐらいたったのが、触られた頭を自分で触り、〇〇〇に撫でられた事を思い出すと頬が赤く染まるのがわかった。
〇〇〇、また会いたいな…
これはとある人嫌いの猫が恋に落ちた出来事。
ほらな、猫だって人に懐くんだぜ?