第9章 猫王子といじめ
赤司side
今は数学の授業。僕という家庭教師を失ったは、やはりウンウンと唸っていた。いつもは教えてやってるからな。
先生「じゃぁこの問題を…」
『ふぁいっ!!!!え、あたし!?無理無理!!誰か違う人に…』
先生「」
『…はい……』
は泣きマネをしながらも教壇へ上がる。クラスメイトからは頑張れなどの声援をかけながら笑っている。僕もその1人だけど。
チョークを持ってはや10分。やはりは動けないでいた。そのうち教員もまた後で聞くというお情けをかけてしまった。これじゃあプライドの高いの心境はズタボロだ。
『先生ー…あたしどう頑張っても解けそうにありません~』
先生「せやけどなぁ…大体今まで解けてたやん。何で今日は無理なん?」
『それは赤司という先生よりも頭が良い家庭教師が隣にいたからです』
先生「赤司~?確かに赤司の成績は素晴らしいで。せやけど先生より上ってのは言い過ぎとちゃう?」
『いえ、確実に赤司の方が頭良いと思いまーす。だって先生のより分かりやすいもん!』
の言葉に教室中はクスクスと笑い、教員の顔はみるみる赤くなっている。僕の気分としては最高に良いが、このままでは教員の面目が丸つぶれだ。
「先生」
先生「な、何や赤司」
「さんはそういう事が言いたいのではなく、さんの知能レベルに合わせた教え方を僕がしているだけですよ」
先生「ほ、ほうか…なら赤司、はお前が教えてやれ」
「…は?」
先生「このままではの学力は下がる一方だ。責任持って赤司、お前が教えるんや。せやな…月島ー、と数学の時間だけ席変われ」
月島「へっ!?せ、せやけど」
先生「頼むでー。ほら、時間ないんや」
月島「は、はい…」
月島の代わりにが来た。それは、前のような安心できる隣だった。
『すまんね王子。数学だけ頼むよ』
「…あぁ」
僕にとっては嬉しい限りだ。