第9章 猫王子といじめ
翌日
朝教室に着くと、引き出しの中を確認した。昨日みたいにカッターの刃が入ってたりすれば、また怪我をしてしまう。バレーをやっているあたしにとって、手は何よりも大事だった。
『つーかいじめかよ、ガキじゃあるまいし』
奈央「おっはよー!どしたん?」
『奈央ちゃんやぁぁぁぁ!!相変わらずの元気っぷりですな!!!その元気をオラに分けてk』
奈央「あげへんで。せや、聞いてぇな!!昨日言いそびれた黄瀬君の話!」
『聞く聞く!聞くから肩をゆするのは止めてくれ!!!今朝食べたグラタン吐きそう…』
奈央「朝から何重いモン食べとんねん。まぁええわ。せやから黄瀬君がな!」
麗華「おはよう!何の話?」
『おはよー!ぐふふふ…奈央姐さんのね…』
奈央「やっぱええわ。ウチ宿題してへんの忘れてたわ。ほな」
『は!?ちょ、奈央!?…老年期?』
奈央「何でやねん!」
奈央は可笑しくてもツッコミは健在のようでした。
「朝から煩いぞ、ポチ」
『お!王子おはよー!そういう王子は相変わらず優雅ですな憎たらしい!!!口にケチャップでも付けてたら笑ってやるのに』
「そういうの口にケチャップ付いてるぞ」
『…えええええええええ!?ちょ、忘れて!今の忘れて恥ずかしい!』
「フっ…冗談だ」
『…乙女の感情弄びやがってぇぇぇ!!!死ね赤司ぃぃぃぃ!!!』
麗華「ちゃん、死ねはあかんで!それに先に喧嘩を売ったちゃんが悪い!ほら、謝らんと!」
『うぇっ!?ご、ごめんなさい?』
わけが分からないまま謝ってしまった。あれ?そんなに悪い事したかな、あたし。
「別にこれくらい問題ない。それより、宿題はやって来たか?」
『…忘れてた』
ちゃん、只今超絶ピンチです。