第2章 猫王子と出会う
そして昼休み。奈央が友達を連れてきて3人でご飯を食べていた。もう1人の友達は月島麗華(つきしま れいか)。大人しそうな子で、どういう経緯で奈央と友達になったのか考えていると、小学校からの付き合いだと教えてくれた。…やだ奈央、エスパー?
けど麗華ちゃんは思ったよりよく話してくれて、とてもいい子だと感じた。
奈央「なぁ、アンタもう部活決めたん?」
『もぐもぐ…ひへへふほー』
奈央「…もう少し待ってやるさかい、口の中のモンはよなくしぃや」
『もぐもぐ…ごっくん。決めてるよー。ていうかあたし推薦組なんだぜ!勝ち組なんだぜっ!』
奈央「はぁ!?アンタが!?あり得へん…一体どんな裏口入学したんや…」
『おーい奈央さんや。初日から辛辣ですね。これもあたしへの愛の裏返しかしrふごっ!いだだだだだ奈央さん!刺さってる!箸が顎に刺さってる!』
友達になってはや数時間。奈央は超サバサバ系女子でした。
麗華「な、奈央ちゃん!ちゃん涙目になってはるから…」
奈央「ええんよ、こんくらい。何たって愛情の裏返しやからねぇ?な、」
『…奈央はドSであたしの事大好き、っと』
奈央「何メモってんねん!ほんで何さらっと過大評価してんねん!って…そないなことどうでもええわ!アンタが推薦!?何の!?」
『んーとね、バレー!』
奈央「は?バレエ?アンタ性格に似合わず華麗なモンやっとるな」
『ちっげーよ!バレーボールだよ!あ、やば。涙出て来た!似合わないって言われて涙出て来た!似合わない事くらいあたしが一番知ってるよ!』
奈央「ははっ!相変わらずおもろいなぁ」
奈央は常に通常運転。隣で麗華ちゃんがオロオロしてるかわいい!
麗華「試合、見に行くね!」
『お、ありがとー!んで、奈央と麗華ちゃんは部活決めてるの?』
奈央「もちろん!ウチと麗華は男バスのマネージャー志望や!ほんでも誘おうと思ててんけど、推薦ならしゃーないわな」
『男バス?強いの?』
奈央「はぁ!?アンタそんな事も知らずに洛山来たん!?アホや、ホンマもんのアホや…」
『アホ!?だってあたしバスケとか知らないし…ほら、バレー一筋みたいな?』
奈央は盛大に溜息をつき、無知なあたしに説明してくれた。…あたしの扱い雑じゃない?