第8章 猫王子と夏休み
奈央「えっ!?わ!本物の黒子君や!初めましてー!ウチ、洛山のマネージャーやらせてもろうとる川崎奈央言います!赤司君から話は聞いてるで!」
「そうですか。赤司君が僕の話を…それで、赤司君は今どこに?」
『赤司は知らない!ていうか知りたくもない!』
「喧嘩でもしたんですか?」
『喧嘩じゃなくて…ちょっと聞いてよ黒子君!てか聞け黒子!』
「あんまり調子乗ってるとイグナイトかましますよ。まぁ話だけなら聞いてあげましょう」
『あれ?黒子こんなだったっけ?』
イグナイトというモノが分からなかったけど、黒子君の分かりにくいけど確かに怒っている表情を見ると、とんでもないモノだということは分かった。
赤司の変貌っぷりを簡単に話す。日向さん達は席確保のため先に行ってしまった。久しぶりの再会を何だと思ってるんだ、あの人たちは。あれ、悲しい…
「あの赤司君が…川崎さん、そういう事でよろしいですか?」
奈央「よろしいで」
『ha?ちょ、暗号なんか使わないで。そういう事ってどういう事だよ!!!』
「ああいう事です」
『おい黒子お前楽しんでるだろ。明らかに楽しんでるだろ!!ホント腹の中真っ黒子だなお前』
「赤司君を気持ちを無視してるさんよりマシだと思うんですが」
『赤司の?…はぁ、まあいいやめんどくさい。王子に直接聞くよ。それより黒子くんや。王子は君にまだ会いたくなくて着いて来なかったとあたしは思うけど、どう思う?』
赤司は夏休み、黒子君にまだ会いたくないという理由であたしにお使いを頼んだ。これは推測でしかないんだけど、黒子君に会うって事が分かってたんじゃないかと思えてしまう。
「…そうですね、多分その通りだと思います。さんってバカそうに見えて実はちゃんと考えてるんですね」
『黒子君って大人しそうに見えてホント攻撃力高いよね』
「ありがとうございます」
『嫌味だよ!気付けよ!!!」
「知ってますよ」
『ああもうイライラする!!!1発殴らせて!!!それで全て流してやるからさぁぁ!』
「女性が暴力振るってはダメですよ」
『正論だから言い返せない!!!…もう行こう、奈央』
黒子と話していると赤司並に疲れるという事が分かりました…