第6章 猫王子と1学期
赤司side
に抱き着かれて次に意識を取り戻したのは、授業の終わりを告げるチャイムによってだった。
『あ、王子おはよー。どうしたの?王子ずっと口空いてたよ?消しゴムのカス投げても反応しないから楽しかった!!!』
「…何をしてるんだ、全く」
『王子に言われたくないですよーだ。それより本当に大丈b』
男子生徒「!!!」
『はいはーい?って何だ、佐藤か。どーしたんだい?』
の事を名前で呼んだ男は佐藤というらしい。その佐藤は堂々とこのクラスに入って来て、僕との間に立った。
佐藤「俺で悪かったな!テスト返却されたんやろ?どやった?」
『ふっふっふ…跪きなさい!!!見よ、この光輝く点数を!!!』
佐藤「おー、にしては頑張ったやん!あれだけやばいやばい言ってた割にやけどな」
『反応薄い!あたしにとって数学70点台は快挙なんだぞ!?もっと喜べ!!!どうせ佐藤はあたしより下なんだろ?そうなんだろ?そうであってくれ!』
佐藤「あー悪いなぁ。俺76やったわ」
『ぐふっ!!!何かが後頭部にぶつかった…76点だ…だけどなぁ!!あたしがもっと早く王子に教えてもらってたら佐藤なんかケチョンケチョンなんだぜ!!!なぁ、王子!!!』
佐藤の体によって見えなくなっていたの顔がひょっこりと出て来た。
「…もちろんだ。それよりポチ、この男は誰だ?」
『3組の佐藤!男バレでよく居残り練習一緒にやってあげてるんだ』
佐藤「やってあげてるって何やねん。まぁ間違うてへんけど…それよりアンタが赤司か。ようから話は聞いてるで」
「へぇ…うちのポチがすまないね。それにポチが僕の話をしてくれてるなんて驚きだよ」
佐藤「は大事な仲間やからなぁ。いじめられてるって話を黙って聞き流す事は出来へんのや」
「僕がいじめてると?違うな、これは躾だよ。君みたいな男に惑わされないようにね」
『すっげー…何かここだけ火花散ってるんだけど!何これかっけぇぇぇ!ちょ、王子、佐藤!あたしもこれやりたい!教えt』
「「ちょっと黙ってて(ろ)」」
『ひゃい…』
佐藤は絶対にの事が好きだ。なら僕も引くわけにはいかない。