第6章 猫王子と1学期
数学の時間。
先生「ほな今からテスト結果返すで~。呼ばれた者から取りに来てな。赤司~」
赤司が呼ばれる。テストを受けた順に返されるから、次はあたしの番だ。
先生「~。…おい、お前の番やで」
『分かってますよ!!!ちょっと待って、今精神統一してるから!』
先生「何やねんそれ。じゃあその精神統一とやらが終わったら来るんやで」
『はーい!あ、赤司どうだった?』
「…フン」
赤司が見せてくれた答案用紙には大きく100点の文字。
『あー腹立つ!そうですよねもちろん満点ですよねぇ!!!満点は凄いって褒めてやるよ。だけどそのドヤ顔はいらねーだろ!!!!腹立つぅぅぅぅ!!!』
「何言ってるんだ、も大丈夫だ。なんたってこの僕が寝る時間を削ってまで教えたんだ」
『うっ…それはつまり良い点を取らなければどうなるか分かってるな?という解釈でよろしいですか?』
「よく分かってるじゃないか、ポチ。行って来い」
『あ、あはははー…行って来ます…』
やだ怖い。赤司怖い。何か後ろから黒いオーラ見えたもん。やだなぁ、帰りたいなぁ。そりゃいつもより自信はあるけど、数学だしなぁ…
先生から答案用紙を受け取り、点数を見ずに自席へと戻った。うわ、めっちゃ見てるよ。赤司めっちゃテスト見てるよ。
『分かったよ!見ればいいんでしょ!!!あぁーもうどうにでもなりやがれぇぇぇぇ!!!!』
勢いに任せ答案用紙を開く。そこにはなんと、72と書かれていた。
「72、か…まぁの実力からすると上出来だな。よく頑張っt」
『いやったぁぁぁぁぁぁ!!!!!』
「!!」
嬉しすぎて赤司に飛びついた。なぜか赤司は固まってしまったけど、それよりも点数に喜んだ。いつもは30点台のあたしが!このあたしが数学で72!!!キセキだ…
『赤司ありがとう!!!赤司のおかげだよ!…って赤司?おーい?』
奈央「あーダメや。ちょっとそっとしといてやり。赤司君も大変やな…」
何故か奈央に言われ、とりあえずそのままにしておいた。やった、72!!!!