第4章 猫王子と球技大会
赤司side
なぜ僕はイライラしているのだろう。そのせいでの頭を強めに叩いてしまった。
麗華「あ、あの赤司君…」
「…何だ」
麗華「ビクッ!…も、もうすぐ始まるから呼びに来たんやけど…」
「…分かってる。すぐに行くよ」
僕はバカか。月島に八つ当たりしても意味がない。それに、こういう大人しい女性とはあまり話したことがないから、苦手だ。同じ部活、同じクラスだが会話したことはほとんどない。いつも川崎の後ろに隠れているような女だった。
『えー、只今より1組対8組の試合を始めます。あたしは1組だから1組を応援します!だけど8組も頑張って下sいだっ!』
先輩「アホかアンタ!いくら自分のクラスの試合やからって贔屓したらアカンやろ!?そんくらい分かれ!」
『分かってますってば!!この!バレー部の誇りにかけて不公平なジャッジは致しません!!!』
先輩「いや、心配になったわ。アンタスコア係と変わりぃや。それなら文句ないわ」
『まじっすか!ラインズマンより得点の方が応援しやすいッス!先輩後であたしのサインプレゼントします!!!』
先輩「いらへんわ!!!っと…堪忍な、うちの部員が。それじゃあ始めるで!」
部活でも相変わらずのらしい。そのはもう悩んでなんかいなさそうだった。僕も試合に意識を戻す。その時だった。
男子生徒「相変わらずアホやなぁ」
『むむっ!聞き捨てならないぞ!あたしはバレーに関してはいつも真剣でござるよ!!』
男子生徒「さっき先輩に怒られよったやんか」
『み、見られてたぁぁぁぁ!』
さっきを呼んで告白したであろう男子生徒がと楽しそうに話していた。…そうか。が悩んでいたのはやはりあの男のためで、あの様子からすると上手くいったというわけか。
麗華「あ、赤司君…」
「何だい?」
麗華「な、何怒ってん?私ら何かした?」
「別に怒ってなどいないよ。ほら、サーブが来るぞ」
怒ってなんかいない。怒る理由が見当たらない。だけど、無性にイライラした。