• テキストサイズ

猫王子と犬平民

第4章 猫王子と球技大会


side


『…はぁ…』

部員「何なんアンタ。来て早々溜息なんかつかんといてよ、うっとうしい」

『ぐぬぬ…ちゃん今傷心ぎみなんだよ…君のそのふくよかな胸で慰めてくれよ…』

部員「先輩ー、ここに変態がいるんでコブラツイストかけてもええですかー?」

『コブラ!?え!?出来んの!?』

先輩「ええでー」

『いいの!?ちょ、待っ!うぎゃあぁぁぁぁぁ!』


バレー部の友達にコブラツイストをかけられた。それはもう見事なまでに。そのまま床に置いてけぼりにされ、さっきの事を考える。




男子生徒「あのさ、!俺、お前の事好きなんや!俺と付き合ってくれへん!?」

『あ…その…あたしは友達だと思ってたから…その、ごめんなさい』

男子生徒「…ほうか。分かった、ありがとな!これからも友達としてよろしゅうな!」




友達、か。あたしは最初からそう思ってたっつーの。首を動かして周りを見る。そこには異性どうしのグループや、2ショットがたくさん見れた。その中の皆、友情以外の感情も持っているんだろうか。


『…って、悩むな悩むな!全身全力あるのみ!!!わーっはっはっは!』

「…何やってるんだ、駄犬」

『あ、王子だー。何って…体育館の中心で愛を叫ぶ?』

「ここは体育館の中心じゃなくて隅だ」

『あ、本当だー。失敗失敗』

「…愛について悩んでるのか?」

『あー…まぁね。でも今さっき解決したんだなこれが!やっぱあたしにはウダウダ考えるより直感で行動しtいだっ!』


何故か赤司に頭を叩かれた。今までで1番強かった。ていうか冗談抜きで痛い。


『いってぇぇぇ!何すんだよばか赤司!今あたし何もしてないだろ!?』

「…ムカつく、叩く。以上」

『はぁぁぁ!?意味分かんない!何で単語レベルなんだよ!キーっ!ムカつくぅぅぅぅ!!!』


赤司はそのままあたしを置いて行ってしまった。その時、いつもはしないような行動をしていた。あの赤司が、あの王子が、頭をボリボリと掻いたのだ。


『れ、レアだ…』
/ 348ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp