第4章 猫王子と球技大会
玲央「…征ちゃんが王子、ね。素敵じゃない」
「玲央が思っているような王子じゃないよ」
僕は玲央にの王子像を話した。玲央は可笑しそうに笑う。
玲央「面白い子ね。征ちゃんが気に入るのも分かるわ」
「そうだね。でもそれよりも僕にはあの駄犬を面倒見る義務があるからな」
玲央「ふふっ…征ちゃんって素直じゃないのね」
「…どうだろうね」
試合が始まった。はもともと運動神経は良くて、僕が教えればすぐに上達していった。問題は川崎だったが、いつも僕達の練習を間近で見ているため、コツさえ教えれば何とか形になった。川崎は運動全てが苦手なようだった。
『ふぃー!勝った勝った!どうよ、赤司!!今の試合何点?』
「まだまだだ。そうだな、40点だ」
『思ったより低い!まじでか…バスケは奥が深いでござるな…だがしかーし!あたしは上達しt』
男子生徒「!」
『はい?お、君は隣のクラスの!もしかしてあたしのバスケ褒めてくれるのかい!?』
男子生徒「おう!凄かったぜ!それよりも…は、話があるんやけど…」
『話?どした?コツでも聞きたいのか?』
男子生徒「ちゃう!大事な話や。ちょっと外行かれへんか?」
『外?いいよー。じゃあ奈央、王子、何とか先輩!あたしはこのままバレーの審判行くからまた後でねー』
といきなり現れた男子生徒は体育館を出た。姿が見えなくなった途端、玲央と川崎は顎に手を当てる。
奈央「どうするんやろ…あの男子とは結構仲良かったからなぁ…」
玲央「そうなの?なかなか男前だったし…脈はあるわね」
「何の話をしているんだ?」
奈央「ちょ、分からへんの!?あの男子、今からに告白するつもりやで!?」
「…は?」
玲央「ちゃん、口はアレだけど可愛いし性格も良さそうだしモテるんじゃない?部員の中でもちゃんの話聞いた事あるし。どうするの?征ちゃん」
「…なぜ僕に聞く。これはの問題だろう。僕はそろそろ時間だ。失礼するよ」
何だ、このモヤモヤした感じは。なぜかイライラする。