第19章 猫王子と誕生日
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まじでか!?は!?今日赤司も誕生日!?奈央を見ると爆笑している。これはガチだな。つーか教えてくれてもいいじゃんか!!!
『えっと…誕生日おめでとう』
「ありがとう」
『…』
「…」
『その…誕生日って知らなかったからさ、プレゼントとか用意してないんだけど』
「…すまないが、僕もだ」
『ですよねー。とりあえず今日買いに行くから、明日でいいかな』
赤司は頷きかけて、やめた。そして少し考えた後、口をゆっくり開きとんでもない事を言い出した。
「ダメだ」
『…は?』
「僕との誕生日は今日なんだ。どうしても今日がいい。部活が終わり次第出掛けよう」
『…は!?』
「どうせ今日は終業式だ。5時に切り上げても問題ない。いいね」
『ちょ、待て待て待て!!何もよくねーよ!』
あたしはどうせまだ部活出来ないし、むしろそれに問題はない。問題なのは赤司の方だ。いくら午後全部使えるとしても、赤司は大会前。少しでも練習時間が欲しいはず。
「どうせ今の時期は調整やゲーム練が主体となる。無理をしすぎても意味がない。なら分かるだろう」
『分かるけどさ!けど今の時期だからこそ精神的にも休息が必要だろ!?』
「僕はといればメンタル的にはむしろプラス効果だ」
『屁理屈ばっかだなオイ!』
どうしても赤司は譲らないつもりらしい。さっきの言葉が少し嬉しかったのは、あたしの心の中だけにしまっておくことにする。
「僕は2人にとって大事な日である今日、と一緒にいたいんだ」
『…分かったよ。どうせプレゼントも買わなきゃだし』
「クスッ…楽しみにしているよ」
奈央「いちゃいちゃすんのは勝手やけど、ここは教室やからなお2人さん」
ぐっ…恥ずかしい…それよりも今年の誕生日は赤司と過ごすのか…何着ていこうかな。