第18章 猫王子と音楽
side
翌日に持っているアルバムを全て赤司に貸そうと思っていたが、どうやら音楽の媒体機器がないらしい。そうやってロードワークの時間に聴こうと思っていたのか。
「ということで、買い物に付き合ってくれ」
『ちょっと待て、どういうわけか分からない』
「…どうして川柳っぽく言ったんだ」
『…てへっ♡』
「可愛いが今は殴っていいか」
『すんません』
そして数日後の土曜日。部活が終わったあと、怪我をしている今は居残り練習も出来ないため、荷物をまとめて寮に戻ろうとした。が、
「行くぞ」
『どこに』
「買い物」
『それ決定事項?』
「あぁ」
…どうやら何を言っても無駄みたいです。というかもうすぐ大きな大会あるって奈央が言ってたけど、こいつ練習大丈夫か?
「心配ないよ。この事も考えてメニューをこなしてきたからね」
『だから心読むのやめて』
「前にも言っただろう、が分かりやすいだけだ」
寮に戻りすぐに着替えて準備を済ませた。ご丁寧に赤司はずっと部屋の外で待っててくれていた。
以前よりいくらか動かしやすくなり痛みも引いた足を、リハビリも兼ねて必死に動かす。赤司は急がなくてもいいと言ってくれたけど。
そして、某有名な店に入った。