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猫王子と犬平民

第15章 猫王子と修学旅行


赤司side


『赤司』


僕は本当に怒っているわけではない。だが、納得がいかないだけだった。たかが写真を撮っただけなのに、これほどまでの屈辱を受けるとは。


『赤司!』

「…何だ」


いつもは嬉しいはずのの呼びかけにも、どうしても冷たく返事をしてしまう。

すると、左手に温かみを感じた。その原因は、の手が握られていた事によるものだった。


「!?」

『あかしぃ…』

「…?』

『ごめん、赤司…本当に反省してるから…』


…ちょっと待て!!!近い近い近い近い近い!!!!の顔が近い!!!しかも僕の手を両手で包んで上目使い!!!好きな人にこんな事されて、ドキドキしない奴なんていない!!!


「ちょ、どうしたんだ一体!落ち着け!」

『だって…赤司に嫌われたくないから…』

「嫌ってなんかいない!」

『でも、怒ってる…』

「怒ってもいない!僕がに怒るわけないだろう」

『ほんと?』

「あぁ、本当だ」

『良かった…』


は嬉しそうにホッと息をつく。どうしたんだ一体!!!ガチでマジでスーパーウルトラ超絶メガ可愛いんだが!!!


『それじゃぁ…許してくれる?』


上目使い+首コテン、だと…!?可愛すぎて僕はもう、今死ねる!!


「許す!というか許すも何も、僕は怒ってない!!」

『今の言葉…取り消さない?』

「もちろんだ」

『ありがとうっ♡』

「あぁ」


可愛い!!!出来る事ならムービー撮りたかった…が


『はいオッケーでましたー』

「…は?」

奈央「でかしたで、!いやぁ、ごめんな赤司君」

「…は!?」

『あー、やっぱ慣れない事するとダメだねぇ。パぁっと甘い物でも食べに行こうぜ!』

「ちょっと待て。貴様ら僕をはめたのか」

『あぁ。でも赤司、言っただろ?さっきの言葉、取り消さない…よな?』

「…」


解せぬ。いや、だがあのは可愛かったからな…±0、いやむしろ+だったから良しとしよう。


奈央「赤司君、ほんまはかなりアホやろ」


…解せぬ。
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