第15章 猫王子と修学旅行
赤司side
しまった。私情が挟み少々遅れてしまった。けれど僕が遅刻する事はあり得ない。予定より遅くなったが、集合時刻には余裕で間に合うペースだ。
麗華「あ、赤司くぅーん!おはよー♡」
「…おはよう」
ツイてない。僕は一番にに挨拶したかったというのに。なぜか正門には月島が立っていた。
麗華「今日から修学旅行やね!赤司君は沖縄、行った事あるん?」
「…あぁ」
麗華「ほんなら大丈夫やね!おススメの店とか食べ物あったら教えてなっ!」
「…あぁ」
麗華「私昨日楽しみすぎて寝れへんかってん!赤司君はきちんと寝れたん?」
「…あぁ」
麗華「私な、…」
うるさい。僕が一言しか返事をしていないというのに、月島は10倍以上の言葉で返してくる。と言うより、月島と話していても面白くもなんともない。
しばらく我慢して歩くと、クラスメイト達が集まっている集合場所に着いた。そして、探さなくても僕の眼にはいつだってが映る。
「おはよう」
『おっ!赤司最後~。これはもうバスの中で何か一発芸してもらうしかないと思うんですけど、いかがですか皆さん!!!』
田中「意義なしでありますっ!」
真田「右に同じや!」
「何を言っている。遅刻したわけじゃないだろう」
奈央「あかんで赤司君、最後は最後や。ちなみに一番乗りはやから、何も言い返せへんで?」
麗華「ちょっと、赤司君に何させようとしてるん!?赤司君、あっち行こっ!」
田中「月島お前…」
「いいよ、田中。一発芸でも何でもやってやる。だがこの僕にそんな条件を出したんだ。後悔はするなよ?」
『まじで!?やってくれんの!?皆、カメラの準備だ!他の班にも伝えてやろうぜ!』
月島は不満そうにしたが、そんな事は関係ない。が楽しそうだから。…まぁはいつもこんな感じだが。