第15章 猫王子と修学旅行
赤司side
昼休み。大体の生徒が3人組、もしくは6人組を作って班を固めてきている。が、僕はまだ1人だった。クラスにとびきり仲良い奴なんていない。それに誰となろうがどうでもいい。ただ、やはりとは一緒になりたいが。
いつものように玲央達と会うため食堂へ向かい、ご飯を食べる。いつもと同じ昼休み。ご飯を食べ終え教室に戻れば、いつものように読書をするか、が話しかけてくるだけのはずだった。
男子生徒「な、なぁ赤司」
「何だ」
男子生徒「赤司ってもう班決めたん?」
「いや、まだ決めていないよ」
男子生徒「じゃあ俺らとならへん!?」
男子生徒「いいや、俺らと組もうや!」
男子生徒「ぜひ俺らのグループに!!!」
「…は?」
ちょっと待て、今まで数回しか話した事のない僕だぞ?意味が分からない。いつの間にか僕の周りにはクラス中大半の男子が集まっていた。
「どういう事か説明してもらってからだ。僕を誘う理由は何だ」
男子生徒「それは…」
田中「…や」
「…は?」
田中「赤司がアイツに好意を抱いてる事は全員知ってるで。せやけどそれでも好きな奴はおる。そうじゃない奴もおるんやけどな。そいつらはただと修学旅行とか面白そうって考えてる奴らや。アイツはおるだけで笑える存在やからな」
「理由は分かった。しかし僕を入れた所でなにも変わらない気がするんだが」
男子生徒「変わる変わる!は赤司に懐いとるからなぁ!」
男子生徒「赤司がおったら断られへんで!」
「…つまりお前達は僕をだしに使うという事か」
男子生徒「「「「「「あぁ!!!!」」」」」」」
…ここまで潔いと怒る気力も無くす。それにコイツラが言ってる事が正しければ、僕はと同じ班になれる。
「いいだろう。正直に話した敬意を表し、田中のグループに入らせてもらうよ」
田中「まじで!?よっしゃぁぁぁ!!!やったな、健吾!」
真田「あぁ!これで修学旅行もおもろい事になるで!」
どうやら田中と真田と同じ班になるらしい。さて、どうを誘おうか。