第14章 猫王子と秋模様
一緒に見るのは効率が悪いという事になり、それぞれが独立して見て回る。結果あたしは長袖の練習着を3着、パーカーを4着買った。けど、多分今持っている練習着を合わせても、足りない。あと1着買おうと思って悩んでいた。
「終わったか?」
『あ、王子。あと1着欲しいんだけど、どっちにしようか迷ってて』
「…こんなに買うのか」
『冬はなかなか洗濯ものが乾かないから追いつかないんだよ。ねぇ、どっちがいいと思う?』
あたしが手にしているものは、真っ赤なモノと黄色と水色のモノ。
『赤は目立つからいいかなーって。水色と黄色の組み合わせは滅多に見ないからいいかなーって。2つ買うのもありだけど、そんなにお金ないし』
「赤」
『…は?』
「だから、赤」
『あ、うん…』
赤司は水色と黄色の練習着をあたしの手から奪うと、元の場所に戻した。そんなにアレ、気に入ったのかな。自分が着るわけじゃないのに。
あたしは購入したものを宅配で郵送してもらう事にした。手に持つには多すぎるし、まだまだ買いたいモノはたくさんあるからね。
それからはショッピングモールに入り、秋服も少し購入した。今は近くのパスタが美味しくて有名な店に入って夕食を摂っていた。
「しかし…練習着はまだしも、あれだけのパーカーはいつ必要になるんだ?」
『あれ?あれは制服の下に着るんだよ』
「カーディガンとかじゃなくてか?」
『それもありだけど、皆そうじゃん。制服っていうのは人と違う着方をしてナンボなんだよな~!それに洛山の制服って何かカッコいいじゃん?可愛さ出しても無駄な気がして』
「…から可愛いという単語が出てくるとは…」
『驚くとこそこかよ!!真面目に答えて損したわクソガキ!!!』
「ガキじゃない、赤司だ」
『うっぜーよ!つーか何よその漫画からパクってんだよ!!つーか赤司がやるならそのキャラじゃねーだろ!どっちかと言うと眼帯してるやつだろ!!』
「…ラブアンドピースだ」
『アニメ吹き替えの方じゃねーんだよ!つーか何ここぞとばかり銀〇ネタ吹き込んでんだオイ!』
あぁ、こんな赤司は嫌だ。
(銀魂知らない人、すみません!!!By作者)