第13章 猫王子と幼馴染
赤司side
僕達のせいで打ち上げは強制終了。気まずくなったのか、クラスメイトはそそくさと帰ってしまった。最後まで川崎は残ってくれていたけど、遅くなると危険なため返したのだ。
今このファミレスには、僕と新城の2人だけ。僕は着替えてきたし、新城も私服ではあるが、これ以上高校生が外を出歩いていると警察に補導されるかもしれない。
「…新庄、少し話がある」
春「…俺もそう思っていた」
「そうか。なら僕の部屋に行こう」
それから僕の寮の部屋に辿り着くまで、ずっと無言だった。
「適当に座ってくれ。何か飲むか」
春「いや、いいよ」
僕達の会話は続かない。これはもう本題に入るしかない。
「僕はの事が好きだ。知ってのとおり、にも伝えた。新城、お前もの事が好きなのだろう。なぜ言わない」
春「…赤司には幼馴染っているのか?」
「いや、いない」
春「なら分からねぇよ。俺とはな、物心ついたころから一緒にいた。俺ももそれが当たり前だった。だけど、いつまでもガキのままじゃいられねぇんだよ。俺達は…近すぎたんだ」
少し、分かるかもしれない。
春「俺がアイツに好意を持ったのは小学5年の時だった。小学4年の時からバレーをやっていたせいか、1年間でぐっと女らしく成長した。…まぁ性格は変わらなかったけどな。俺はバカだからさ、その時初めてを女だって意識した。…すぐに惹かれたよ」
ずっとの近くにいたくせに、贅沢な事を言うな。
春「だけどは俺の事を幼馴染としてしか見ていない。ずっと近くにいた俺だから余計分かっちまった。今までアイツが友達だと思っていた奴に告白して散っていく姿を見てきたんだ、俺はそれが怖かった。だから、俺は幼馴染としての傍にいる事を選んだんだ」
何を言ってるんだ…
春「だから…だからお前がを好きになる事は許されない。どうせ叶う事はない、諦めr」
「ふざけるな」
諦めろ?どうしてそんな事が言える。