第13章 猫王子と幼馴染
赤司side
川崎から2度目の電話がかかってきた。クラスの打ち上げをしていた所、と新城がたまたま居合わせ、さっき合流したから僕も来ないかという連絡だった。二つ返事、10秒で着替え走って向かう。
店員「いらっしゃいませ!おひとり様ですか?」
「いや…」
奈央「あ、赤司君!こっちやでー」
「すまない、遅くなった」
奈央「かまへんで!これからやで、盛り上がるのは!」
『うわっ!どんだけ必死に走ってきたわけ?軽く汗かいてんじゃん!つーか今日あれだけ走ったのにまだ走るわけ!?バカだよ、コイツバカだよ!体力バカだよ!!!』
奈央「うるさいで、。そんだけ口動かす暇あったらジュースでも持ってきてあげたらどうや?あん?」
『奈央ちゃん、その声色とその顔からすればそれはもう提案じゃなくて軽く脅しt』
奈央「ん?」
『すんまっせんした!、王子のために働いてきます!』
は怯えたようにドリンクコーナーに走って行った。
「…で、何の用だい?川崎。わざわざから僕を遠ざけて」
奈央「…堪忍な、赤司君。少し気になるねん、と新城春の事」
「…幼馴染だろう。もっとも新城の方はをそう思ってないだろうがな」
奈央「せやけど、ウチが思てる事とは少しちゃうねん。ウチが心配なのはむしろの方や。さすがに異常やで、あの子。幼馴染やからて何でもはいはい言いそうっちゅーか…」
「…それは」
否定できない。あのバカ女の事だから。
奈央「あのが懐いてるくらいやから、新城君もええ人とは思うんやけど…やっぱりウチはには赤司君がお似合いやと思うねん。お世辞とかやない、ほんまに」
「川崎…ありがとう。あの駄犬の事は僕に任せてくれ。必ず惚れさせてみせるよ」
奈央「…やっぱイケメンが言うと違うねんな。頼りになるわ」
『さ、王子様!コーラでございます!ところで王子様に奈央様、何の話をしておられたのですか?』
奈央「…アンタがアホっちゅー話や。ほんならウチ向こう行くわ』
『最近奈央のデレの部分が垣間見えない。あれじゃただのツンツン少女だよコンチクショー!あ、赤司何か食べる?』
全く、人が散々悩んでると言うのにこのアホは。