第11章 猫王子と文化祭
赤司side
玲央「征ちゃん?」
「…どうした」
玲央「どうしたって…征ちゃんがどうしたの?心ここに非ずって感じだけど」
「…何でもないよ」
昨日に告白して、フラれた。こうなる事は分かっていた。が僕の事を恋愛対象として見ていないことは知っていた。それでも僕の気持ちはもう、抑えられなくなっていた。
ただ誤算だったのは、予想以上にを怒らせてしまった事。あの怒り様なら、きっと僕とはもう口を聞かないだろう。それに
「バイバイ、か」
小太郎「え?何が?」
「独り言だ」
小太郎「赤司が独り言!?」
きっとあのバイバイという言葉は、いつものような毎日繰り返されていたモノではない。"またね"という意味ではなく、"さようなら"という意味が込められていた。
きっとこれでは今日の祭りとやらも来ないだろう。だけどもし来てくれたら…そんな期待が頭を横切る。
だから僕は心に決めた。
時間になったため、待ち合わせ場所であるホールに向かう。やはり不安から足はなかなか前に進まず、予定より遅れ3分前というギリギリに着いてしまった。
はそこに
いた。