第10章 猫王子と解決
赤司side
川崎達はのために必死に隠していたが、それはあまり良策ではなかった。それを気に入らないのが犯人であるアイツだから。
そして僕は、他のクラスの奴らを帰した。
『ちょっと赤司君よ、何もあんな風に追い返す事無かったじゃん』
「…にも知れた事だ。そろそろ決着を付けようか」
『…は?何の決着?そんで相変わらずのスルースキルだなコノヤロウ』
「もちろん犯人との決着に決まってるだろう」
『…は!?アンタ犯人分かったの!?』
「当たり前だ。僕を誰だと思っている」
『王子』
「バカはほっといて、始めるぞ」
『何で!?すっげー真面目に答えたのに!!!ていうかいつの間に見つけたの?ていうかHR始まるんだけど!』
「絶対は僕だ。僕に分からないことなどない。それに担任にはもう伝えてある。この時間は僕が預かっている」
バレー部の朝練が無いと知った僕は、こうなると分かっていた。だから朝のHRの時間を担任に理由を話し、好きにさせてもらった。
皆が自席に座ったのを確認すると、僕は教壇に昇った。
「さて、さっき言った事だが、僕はもう犯人が誰か把握している。僕の口から伝えても構わないが、自ら名乗り出るのも構わない。さぁ、どうする?」
女子生徒「ちょ、ちょっと待って赤司君。クラスメイトを疑うなんて本気なん!?」
「本気だよ。それに実在もしている。さて、どうなんだ」
もちろん名乗り出るとは思っていない。むしろ、多分本人はバレているとも思っていない。
「…それじゃあ検証を始めようか。まず1つ、君達に謝らなければならない事がある。このクラスに小型カメラを4つほど設置させてもらっていた」
ざわざわする教室。
「静かにしてくれ。これも犯人を見つけるためだ。許してほしい。そしてその映像の中に、カメラに気付かず必死に作業をこなす2人の人物が映されていた」
奈央「2人も!?赤司君、その人物って一体誰なん!?というか何かもう別の漫画になってへん!?」
「いろいろツッコみたいのは分かるが、今は我慢してくれ。そして皆には、その映像を自分の眼で見てほしい」
そう言うと、すでにセットしていた映像を再生した。