第9章 猫王子といじめ
『王子、ごめん』
「なぜ謝る」
『麗華ちゃん、王子の事心配してきてくれたのに。あたしが巻き込んだせいで…』
「さっきも言っただろう。今回は僕にも非がある。今回だけ、だがな」
『…コノヤロウ。あと…ありがと』
「!!!…あぁ」
素直なは可愛い。だけどこれを言葉にして伝えるのはまだだ。同じ過ちを繰り返す僕ではない。
『それにしても、麗華ちゃんすっごく部活思いなんだね!友達として鼻がたかいぜよ!ほっほっほ!』
「…そうだな」
そうだ、と月島は友達。僕の考えすぎなのかもしれない。
『ねぇ王子』
「どうした」
『文化祭、体育祭、修学旅行。楽しみだね!!!』
「…そうだな」
『もちろん優勝しかないでしょ!!!』
「当たり前だ」
『赤司がいれば負ける気がしないんだけど』
何が面白いのか分からないが、ケラケラと笑うを見てると何故か僕まで笑えてきた。
『王子、最近ちゃんと笑う事多くなったね。良い事だ!これでクラスに友達でもできればいう事なしなんだけどなぁ』
「…余計なお世話だ」
『それは分かってるけどさぁ。ほら、これから行事が続くし、絶対友達がいた方が楽しいって!それにストーカーとかの被害で誰にも相談できない時とか、友達に言えるでしょ?』
「…僕には」
『はいはい。とりあえずあたしに任せなさい!友達100人出来るかな計画だぜ!!!オーっ!』
僕にはだけで十分、そう言おうと思ったがかき消された。それでもが僕のためにしてくれるなら、何でも嬉しいと思う。