第9章 猫王子といじめ
すると異変を感じる。扉の向こうに誰か、いる。は気付かずに僕の悪口を永遠と喋っている。
「誰だ」
『ビクッ!いきなり大声出すんじゃねーよバカ王子』
「お前じゃない。そこにいるのは誰だ、出て来い」
ゆっくりと扉を開けて入ってきたのは月島だった。
麗華「…赤司君、なかなか部活来ぉへんから呼びに来てん。監督が探してたで」
「僕は遅くなると既に告げている。もう少しかかるから、玲央の指示に従ってくれ」
『いいなー赤司。呼びに来てくれる可愛いマネージャーがいて。くっそ、バレー部の皆は何してるんだよ薄情な』
麗華「何がいいん!?ちゃんのせいで赤司君は部活に出られへんのやで!?だいたいちゃんは赤司君に甘えすぎなんや!少し考えたらどうや!?」
『へ…ご、ごめん…』
麗華「赤司君も何でちゃんにそこまでするん!?バスケまでほったらかして!」
「…今回は僕も大声を出してしまったからな。こうして反省するのは当たり前だ。部活はこれが終わってから行く」
麗華「せやけど!!!」
『ちょ、落ち着こう!な!?いいよ赤司。あたしが残りやっとくからさ。アンタむかつくけど主将なんだし、やっぱ部活にいなきゃいけない存在なんだよ』
「…それはもだろう。気にするな、2人でやった方が早い」
でも…とは言う。そういう気遣いをする女性には好感が持てる。それなのに月島はどうだ。僕の意見をまるで聞こうとしない。
「そういう事だ。月島、戻れ」
麗華「…わたしも手伝う。3人でやった方が早いやろ?」
『うぇ!?ちょ、まじで大丈夫だから!赤司!アンタ王子だろ!王子の権限使って早く部活行きやがれ!!!あ、間違えた。逝きやがれ!!!』
「ポチ、漢字逆だ。最初のであってる。月島、お前は部活に行け」
麗華「何でなん!?手伝った方が早いやろ!?」
「お前が抜けた分はどうするんだ。他のマネージャーにやらせる気か」
麗華「せやけど!!!」
「同じ事を言わせるな。仕事をくだらない理由で投げ出すマネージャーなど必要ない」
月島は一度下を向くと、一度を睨みつけて出て行った。どうしてを?まさか…