第6章 ひと夏の思い出
「雪乃どうしたの? ニヤニヤしちゃって?」
「え、ぁ、うん。ちょっと昔の事思い出してた♪」
「え~、何々!? 教えてよ~」
「う~んとね~……」
私たちは次なるアトラクションへ向かいながら、私の昔話で盛り上がっていた。
今度は徹の選んだフリーフォール。
こちらは先程の倍以上の人が並んでいた。
「こっちはやっぱ人が多いね~」
「アトラクション人気ナンバー5らしいよ♪」
そう言って徹は園内マップを見せてくれた。
「へぇ~、一番はやっぱりジェットコースターで……うわ、お化け屋敷が二位だって!」
「雪乃はお化け屋敷苦手?」
「う~ん……あんまり……。でも、徹が入りたいって言うなら頑張る!」
「人気トップファイブは制覇したいからな~♪ でも雪乃に無理させたくないし……」
「大丈夫だよ! 本物は居ないってわかってるから!」
「雪乃……顔怖い……」