第4章 〈新生活〉
「君の名前は“シャルル・ペロー”。
齢は17。
此所に来る前は外国に居たようだね。
_____異能も、ある。
憶えていないのが不思議だよ。
記憶を喪う前の君は、よく其の能力を使用していたようだから」
「私の、名前…?シャルル?
御免なさい、全く判らないです。
異能の事も」
「そうか、残念だな。
じゃあ、呼び方は如何する?今迄通り#NAME1#ちゃんがいいか、シャルルちゃんがいいか。
好きな方を選べばいいよ」
「んー…暁がいい。
暁って呼んで?」
何故かは判らないけれど、太宰さんに“シャルル”と呼ばれるのは嫌だ。
此れは多分中也さんでも嫌なんだと思う。
憶えていない名前で呼ばれるよりも、彼らが考えてくれた名前で呼ばれる方がしっくりくる。
「うふふ、判ったよ。暁」