第9章 死産
母「ほな母さん一回帰るわ。明日迎えに来るからな?」
凪「うん、わかった。待ってるな〜」
そう言って母は家に帰っていった。
彼氏は病院に泊まって次の日一緒に帰る事になった。
ベッドに転がって携帯を見ると、LIENが何件か着ていた。
学校のグループチャットと友達から個人で2件ほど。
凪「キンコンキンコンうるさい思っとったら、結構着とってんな」
彼氏「ホンマや。お前あの最中によく鳴ってんの気ぃ付いたな?」
凪「オレの歌好きナメたらアカンで?オレは痛み紛らわそうとずっと携帯から流れる音に耳傾けてたんやからな。そこでちゃう音がなったら当然気ぃ付くわ」
彼氏「凄いなお前…」(汗
早速内容を確認する。
グループチャットの方には卒進の演目の順番が正式に決まった事や衣装を休み明け(この時金曜日)から全て持って来る事、そして終わった後の打ち上げの事が書いてあった。
そして個人の方はモチロン相棒と井上先生からだった。
相棒『な、凪さん…身体大丈夫?いや、大丈夫なわけないよな…スンマセン…。まだ出産中やろうにLIENなんかしてゴメンな?みんな心配してるで?凪さん辛いのにこんな事言うてええんかと思ったけど、早よ元気なって一緒に卒進頑張ろな!!
待ってるで(*^◯^*)』
井上先生『出産中やったらゴメンな?身体大丈夫か?今回は残念やったな…。けど、凪が妊娠してからこれまで子供の為に何かしてきた事は絶対無駄じゃないで?あんたが学校や家族の反対押し切って決めた事やねんから、結果がどうであれ後悔なんかしたらアカンで?学校で待ってるから、戻ってきたら一緒に歌の練習しよな?凪の歌楽しみにしてるでo(`ω´ )o』
2人の励ましに自然と顔が綻んだ。
私は本当に良い相棒と先生を持った。
LIENを覗き見て「ええ人らやな」と彼氏も笑っていた。