第8章 宣告
荷物が来るのを待ってる間に学校へ連絡する。
最初は高等課程の事務局へ…その後舞台全体の指導をしてくれていた井上先生とダンスの先生に練習は欠席する事と赤ちゃんが死亡していた為入院する事を伝えた。
電話で話す気にはなれず、高等課程には学校専用のメール…井上先生とダンスの先生にはLIENを送った。
暫くして祖母が祖父と一緒に荷物を持ってきてくれた。
二人共「大丈夫か?」と言葉を掛けてきたが、空返事しか返せない。
この時は誰とも話す気になれなかった。
二人は女医さんに呼ばれ処置の事や処置後の説明を受けると私に気を遣ってすぐに帰った。
凪(せや…彼氏と母さんにも連絡しな……)
二人には電話でも良いかなと思ったけど、今は二人も仕事中だろうと思い結局LIENを送りました。
けど送ってから5分ほどで彼氏用の着メロが鳴り、それに驚きながらも電話に出る。
彼氏『もしもし!?ご、ゴメン…ビックリして思わず電話してもうた……今病院か?』
凪「おぉ…これから入院して明日の夕方に処置するらしいわ。お前にも同席してほしいって言うとったぞ?」
彼氏『わ、わかった!今すぐソッチ行くから!!』(ブツッ
凪「え!?あっ、ちょ、オイ!!」
「仕事終わってからでいい」と言おうと思ったのに、言う前に切られてしまった。
その数分後に母からも電話がきました。
彼氏と同じく少し興奮気味に「大丈夫か!?」って聞いてきた。
凪「う、うん…大丈夫。とりま明日処置するから今日入院やってさ」
母『…母さん今日の夜からソッチ行くわ』
凪「え、マジで?」
母『うん、せやから待っといてや。仕事終わったらすぐ妹連れて行くから』
凪「うん…待ってる…」
いつもならテンション高くルンルンで返事している所だけど、流石にこの時はテンション低い。
でも大好きな母が来てくれるという事に私は少し元気が出た。
それから20分後、彼氏が勢い良く病室のドアを開けて入ってきた。