第8章 宣告
数日後…卒進まで2週間前のこの日、検診の為に病院を訪れた。
この日は平日でしたが、練習は午後からだったので午前中に診察しに来たんです。
ナース「○○さーん、どーぞ」
凪「あ、はーい」
ナースさんに呼ばれ、診察室に入り診察台に上がって寝そべる。
ナース「体重少し減りましたね〜」
凪「いや〜、イベント前で最近動きまくってるもんですから」(笑
ナース「今月予定日やのに元気ですね〜」(笑
エコー検査をしながらたわいない談笑をする。
凪(今日終わったらカラオケにソロの歌練習しに行こ♪)
診察台に寝転がりながら呑気にそんな事を考えていると、エコー画面を見ているナースさんの顔が徐々に険しくなっていった。
ナース「…胎動感じてます?」
凪「え?いえ…そういえば2ヶ月くらい前からあんまり感じんくなりました。けど、赤ん坊が下に降りてきたらあんま動かんくなるって前に女医さんが言うてましたけど……」
ナース「……先生呼んできますので、少々このままお待ち下さい」
そう言うとそのナースさんは部屋を出ていった。
凪(え、なんやなんや?何事や?)
暫くしてナースさんが女医さん(産婦人科の院長)を連れて戻ってきた。
女医さんはナースさんと同じ様にエコーでお腹の中を見ると顔付きが険しくなっていった。
女医「胎動はいつまで感じてた?」
凪「えっと…8ヶ月の時はまだ感じてましたけど、9ヶ月に入った頃ぐらいから感じんくなりました」
女医「最近お腹に変わった事とかあった?」
凪「そういえば…この間の夜腹ん中で赤ん坊がグルンッて回った様な感じしました」
色々質問した後、女医さんはナースさんに何か伝えるとこちらを振り返った。
女医「…○○さん」
凪「は、はい」
あまりに深刻な顔付きだったので思わず身体が強張った。
凪(なんや…まさか障害児とか?病気とか?)
何か重い病気か身体に障害があるのかと思いましたが、そんなレベルの話じゃなかった。
女医「赤ちゃんの心臓の動きが……止まってます」