第6章 安定期とイライラ
なんとか無事舞台を終え、肩の荷が下りた。
本来ならこの場で叱るのは野暮な話ですが、あの子の為にならないのであえて叱りました。
凪「お前何考えとんのや?オレ言うたよな?どんだけ遅なっても出番の10分前には必ず来いって…。あの時1分もなかったぞ?しかも理由が出店周り?ふざけてんのか?時間ちゃんと確認しながらなんでもやれ。お前一人の行動で今回色んな人に迷惑掛かってんねんぞ?音響さんにも照明さんにも先生にも…チームのメンバーにもや。別に自由時間に好きな事すんなとは言わへんけど、必要最低限の事はちゃんとやれ、わかったか?」
イライラしてたので結構早口で言いました。
後輩は「はい…」と返事はしたものの、どこか不満げでした。
それにまたイラッとして、「言いたい事あるんやったら言えや?」と多少強めに言うと…
後輩「けどアタシ、引き止められたんですよ。何回も行こうとしたけどしつこく引き止められたんで行けなかったんです…。全部が全部アタシのせいじゃないんですから、そんなキツく言わんでもよくないですか?それに音響や照明になんで迷惑掛かってるんですか?関係なくないですか?先輩が妊娠でホルモンのせいでイライラしてるのはわかりますけど、アタシに当たらんといて下さいよ…」
…と返ってきた。
コレには流石に我慢の限界がきて、頭の中で何かがブチッと音を立てるのが聞こえました←(マジで 。
渾身の張り手(グーじゃなかっただけ我慢した方)後輩に喰らわせると、後輩は飛ばされて鏡にぶつかりました。
ブルブル震えながらこちらを見上げてきましたが、お構いなしに怒鳴り散らしました。
凪「お前ええ加減にせえよボケゴラァ!!そんな言い訳が通用すると思っとんのか!?まだ学校やからこの程度の注意で済まされんねんぞ!?芸能界入ったら速攻クビや!!音響と照明は関係ない?出番の前には無線で音響席と照明席にメンバーが揃った事伝えなアカンって言うたよな!?あとな、コレはホルモンのせいでイライラしてるんでもなんでもない!!お前の行動にオレだけでなくみんなキレとんのじゃ!!ホルモン云々言う前にお前は自分の行動を反省せえ!!」
よっぽと恐かったのか、言い終わると途端にその子は泣き出した。
同じくダンス教室で休憩していた同期の子が私を見て「凪がキレた…」とボソッと言ったのが聞こえた。