第5章 執着の時間
ケイト「カッコつけてるとこ悪いけど、髪の毛逆立ってるよ?」
始祖神「話しに集中しろ!;」
かくして、洞穴の件に関しての過去が明かされた。
今から、500年ほど前…
1515年の室町時代、一族の中でも正義感の強い男がいた。
その男の名は護郎、めっぽう強く
それでいながら人柄もよく、村人たちに好かれていた。
『この世に理不尽なんて
いくらでもあるし、どこにでもある。
大切なのは、それと立ち向かう時
相手が笑ってられるのを、望んでいられることだ!^^』
それが、男の口癖だった。
平穏な毎日が続いていたが
それが崩れた時は、30代半ばの時
子供も妻もおり
いつものように、幸せな時を過ごしている時だった。
そんな折
とある村人の家が火に包まれ、中には妻と子が残された。
男「助けてくれ!!中には妻と子が!!!;」
「諦めろ!!この火の中だ!!」
護郎「任せろ。俺が護りに行く!」
そう言いながら、走り出し…
家につくと共に、力を開放して壊した。
家を崩壊させないように制御し
火だけを消えるように制御したそれは、人外そのもので…
あまりもの衝撃波から、上昇気流が生じ
自然と雨が降り出し、中に入ってから助け出した後で事件は起こった……
男「こんな力があるなんて聞いてなかったぞ!
凄いじゃないか!!^^」
助けられた男は、感嘆していた。
だが、それ以外の者たちは違っていた。
『利用できる』
『化け物じゃないのか?』
『人だって嘘ついてだましてたんじゃ?』
不穏に漂う気配と視線…
それが現実になるまで、そう時間はかからなかった。
そして護郎は…
祝杯を挙げると集まった席で、殺された。
ちなみに言うと
その時、親友だった男性は参加しておらず
その火事で腕にやけどを負った妻と、足にやけどを負った子に付きっ切りだった。
それを知らされたのは…
護郎が殺されてから後
血を抜かれ、肉を削り取られ、骨を削られてから
それを実験材料として、他の生物へ使用された後だった。
血は力を、肉は超回復を、骨は万病に効いた…
その結果によって
普通にはない力を有していることが解り
矛先は次に、その子孫に向けられた。
(4月29日PM11:39~30日AM2:11、81~88(8ページ)更新)