第5章 執着の時間
それから後、イトナは救われることになる。
寺坂たちの『何も考えてなかった行動』によって
一度、イトナの触手が暴走したけれど
寺坂が身を張って止めて
その『言葉』によって、イトナは焦っていたことを理解した…
寺坂「100回失敗したっていい。
3月までに、たった1回殺せりゃ…そんだけで俺等の勝ちよ。
親の工場なんざ
そんとき賞金で買い戻しゃ済むだろーが!
そしたら親も戻ってくらぁ」
イトナ「耐えられない!
次の勝利のビジョンが出来るまで、俺は何をしてすごせばいい?」
寺坂「はぁ?
今日みてーにバカやって過ごすんだよ!
そのために俺等がいるんだろーが」
カルマ「あのバカさぁ。
あーいう適当な事平気で言う。
でもね…
バカの一言は、こーいう時力抜いてくれんのよ(微笑」
その言葉によって
イトナの表情が変わり、触手がダランとする。
イトナ「俺は……焦ってたのか?」
寺坂「…おう。だと思うぜ」
殺せんせー「目から執着の色が消えましたね、イトナ君。
今なら、君を苦しめる触手細胞を取り払えます。
大きな力のひとつを失う代わり…多くの仲間を君は得ます。
殺しに来てくれますね?明日から」
ピンセットを触手に持ち、そう笑いながら問われる中
イトナ「…勝手にしろ。
この触手も兄弟設定も、もう飽きた」
イトナは力なく、答えた。
そして後日、E組校舎…
前原「来たか、イトナ。
もう壁壊して入って来んのは無しな(ウィンク」
倉橋「おっはーイトナ君。似合ってるね、そのバンダナ^^」
殺せんせー「おはようございます、イトナ君。
気分はどうですか?」
イトナ「最悪だ。
力を失ったんだから…
でも、弱くなった気はしない。
最後は殺すぞ、殺せんせー」
渚(”問題児”堀部イトナは
これでようやく、僕等のクラスに加入した)
イトナ「おい、村松。
金がない。
吐くのガマンするからラーメン食わせろ」
村松「あぁ!?;」
渚(…ちなみに寺坂グループだ;)
こんな時、僕等はまだ気づいていなかった。
もう一つ、大切なことを忘れていたことに…