• テキストサイズ

非日常パラダイス・第二部【暗殺教室】

第4章 泥棒の時間




ケイト「……(こく」

黙って頷いた。


それだけ、相手のことを大事に考えていることは
誰の目にも明白で…

自分のことをそこまで大事に考えてないのは
ここに居る皆には解り切っていた。


それを感じ取りながら、うつむいていると

声がかけられた。


殺せんせー「それを続けてしまえば、きっと…

あなたは、あなたじゃいられなくなってしまう。


だから…

その前にせめて、私があなたにできることを……


雪村あぐり…

彼女が、私にそうしてくれたように(目を細める)



あなたは…

彼女が持っているような優しさも
その純粋で真っ直ぐな姿勢も

その面影も
失ってはいけない、大切にしようとする意思も


誰よりも、強く持っているから…(微笑))


…その優しさは、とても大切なものです。

だけど、失ったからこそ分かるはずです。


大切なものの重みも

失っちゃいけない、大事なものも…」


その直後、脳裏に浮かんできたのは…


失くした時、抱き締めながら
泣き叫んでも足りないほどの圧倒的な気持ちを押し殺し

涙を流す、己(今の姿となる前の殺せんせー、ケイト)の姿と


その当時、大事な存在だった人と笑顔で向き合う姿
(殺せんせーとあぐり、
祖父母と両親に抱き付こうとする幼いケイト)だった。



この時、まだ過去は全て解っていなかったけど

殺せんせーもまた
そういったことがあったのかもしれないと感じた。


それから、殺せんせーは

私の頭に触れた触手で、そっと優しく撫でた。


殺せんせー「だからケイトさん。

大丈夫。


ありたいままの自分を貫いてもいいんです^^」

ケイト「!…(つー」

ぽたっぽたっ


その言葉に、鼻の奥がツーンとした。

気付けば、私は…泣いていた。


欲しかった言葉に、想いに…

それを再確認して、余計に…涙が止められなかった。


そっと頭に触れられる中、その言葉は続いた。


殺せんせー「少なくとも…

ここに居る皆は
それによる負担なんて、何とも思わない(なでなで&微笑)


それごとひっくるめて、大事に想ってくれる仲間なんだということを忘れないで下さい。

無論!私も含めてですがね(キラン」


その言葉に

涙の次に現れたのは、嬉し泣きと震えだった…

/ 440ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp