第3章 フリーランニングの時間
『みんなに、結構心配かけてたんだって解った。
でも、すんごく楽しかった。
心配かけて、申し訳ないって思い以上に…
不謹慎かもしれないけど、本気そう思ったんだ^^
放課後、色々と連れまわしたせいかって気にしてたみたいだけど
それでも、それ以上に楽しくて…あったかくて……
本当に、心から安心したんだ。
大好きな皆といれて、一緒に笑って…
馬鹿げたことや、楽しいことをいっぱいいっぱい味わえた。
それまでなら、きっと…
こんな思いを知らないまま、過ごしていたと思う。
絶望ばかりで、それが現実化するのが当たり前だって思ってた。
学校なんて、ひどい目に遭うために行く牢獄だって、ずっと思ってた…
嫌で嫌で、仕方なかったんだ。
でも…
今、本気でこう思うよ。
『みんなと会えて
今、こうやって過ごせて…本当に、よかった』ってさ^^//
幸せいっぱいだ♪』
渚「…;;」
なんなんだろう、この想いは…;;
とっても温かくて、すっごい安心する。
もっと…笑顔が見たい。
もっと……
ケイトちゃんの安心する顔を、見ていたい。
ケイトちゃんの笑顔や、笑いかけてくる顔が
何で安心するのか、やっとわかった気がする。
それ自体、ケイトちゃんにとっては奇跡そのものだから…
そうすることをできるのが
そうあって欲しいって心から願っているから
それを知らない人にまで、感じさせるほど濃密な何かが詰まってるから…
だから…誰よりもあったかく感じるんだ。
何も言わなくても、知らない時でもそうだった。
初めて会った時も、E組に落ちた時も…
帰り道は、いつも一緒だった。
途中まででも、一杯笑いかけてくれた。
『大丈夫だよ』『差別しないよ』って、数え切れないほどたくさん…
それまでに、一杯日々があって…
それまでに込められた願いがあって、失われた感情もあって…
壊れてもなお、それを人に向ける大切な何かがあったから……
カエデ「渚?」
だから…
涙が、こんなにも止まらないんだ。
それまでの涙も
どれだけ傷付けられてもなお、その相手にずっと向けてきた
『笑顔と幸せ』を望む、『大切に想う心』…
今までの、たくさんの想いが込められた
『たった一つのもの』だから