第23章 目覚めの時間
カエデ「こんな別れ方…ないよっ;」
その明るさも
(四人で、教室で笑い合った光景が浮かぶ)
その笑顔も…
(姉ちゃんとダブる)
いつでも向けてくれた、温かさも……
(微笑みながら、満面の笑みで左手を差し伸べる)
全部…
全部、大切な…っ;
掛け替えのないものなんだってことを!!
カエデ「ねえ…伝えたいよ。
大好きだって…
感謝してるのは、こっちの方なんだって!;;」
そう叫びながら右手で、ケイトちゃんの左手を握り締める。
左手で、ケイトちゃんの頭を抱き締める。
その頬に涙が零れ落ちていくのも関係なしに…
私は、必死に叫んだ。
失いたくない。
もう二度と、離したくない!
カエデ「姉ちゃん…お願い。
ケイトちゃんを護って!;
お願いだから、連れてかないでっ!;」
声が引きつりながら
カエデ「大好きなんだよっ;
ホントは、大好きなんだよ!!;
ずっと…ずっと、言いたかった!;
大好きだって!;
本当に、感謝してるって!!;
ケイトちゃんがいたから…
私は、復讐を抱きながらでも楽しめたの!!;
暗殺しながらでも…
恨みとか、憎しみがいつまでもあってもっ;
それでも…楽しめたのは!!;」
そう叫びながら、ケイトちゃんを抱き締める中…
カエデ「ひっく;
っ;;(震)
ケイトちゃんが、いつだって…
笑って、受け入れてくれたからっ!!!;
だから…;;」
そこから後は…言葉にならなかった。
言葉にしてもしても…
足りないぐらい、溢れてた。
ただ、伝えきれないぐらいの感情と
言葉に言い表わし切れないほどの想いを込めて…
目を覚ますのを願いながら、必死に抱き締めた。
『だから…お願いっ;
目を、覚ましてっ!;』
ぎゅうううっ!
そんな時だった…
異変が起きたのは……
ケイト「………?…ん(ぱち」
動かないはずだった。
そのケイトちゃんが…
眼を開いて、身じろぎをした。
(6月29日PM10:07~30日AM1:30、416~425(10ページ)更新)