第23章 目覚めの時間
行動には、理由がある。
それまでには、経緯がある。
その人にしかない何かがあって
それまでの出来事があって、人という人格が成り立つ。
そう行動したとしたのなら…
それが、私だから決めることができた。
現在進行形で、進むことができた。
それそのものが、人として見なければいけない所。
上辺だけじゃない、目に視える部分だけじゃない。
本当に見て欲しい所も…
そうでない所も、全部見た上で……
向き合って、ぶつかってきてくれた。
その上で、また一緒に笑い合いたいって言ってくれた。
ケイト『みんなと一緒に…(微笑』
私を抱き締めに行く前に言ってたことを、律から聴いた時…
私、死ぬほど嬉しかったんだよ?(涙目)
私も…同じ気持ちだったから……
(夕暮れの中…
一つの涙が、光を受けて
ケイトの頬へ煌めいて落ちていく)
でも、今は…
今もずっと、意識が戻ってない。
何をやっても、どうしても…
まだ…まだ、目を覚まさない。
ずっと、目を覚まさない可能性まで話された時は
寿命が縮むかと思うぐらい、ショックだった。
カエデ「いやだよ…
こんなの;」
病室に、声が響いた。
それに応えるものは、何もない。
カエデ「っ;
うっ;(涙」
頬を伝って、落ちていく涙が
いやに生々しく感じた。
カエデ「まだ、面と向かって…
『ありがとう』って、言えてないのにっ……;
こんなの、嫌だよ;
ちゃんと…
気持ちっ;伝っ;えられて;ないのにっ;
ホントは…
あの時、あぁ言われて…嬉しかったんだよ?;」
震えが、止まらなかった。
しゃっくりも、止められなかった。
それ事大好きだって言ってくれた。
それまでだましてきた時があったのに、それごとひっくるめて大好きだって…
『その心は、確かにここに在った。
ぶつかり合った時間は、確かに有った。
だから…大丈夫だよ^^』
抱き締められている中
その想いは、ひしひしと伝わってきた。