第22章 分裂の時間
前原「やめろって!!」
磯貝「二人共!喧嘩してどうすんだ!!?」
前原「くっ!
こいつ…なんつう馬鹿力だよ!;(汗」
そう、殴りかかろうとし続ける中
二人に、両側から押さえ込まれた。
渚くんは杉野に、同様に押さえ込まれてて…
俺は俺で、完全に頭に血がのぼっていた。
格闘でも、勉強とは違う分野…
前から、どこか油断できなかった。
明らかに違うジャンル…
それが暗殺だと解ったのは、ケイトに指摘されてからだった。
ケイト「…暗殺者としての才能…
全くもって、違う分野だなあ;
私なんて、からっきしだよ(苦笑)
前から
一度でも、実現できたことなんてない(哀しげな表情でうつむく)
どれだけ気配をうまく殺せても
憎しみなどの感情や、苦悩を隠せても
死神と同じように、クラップスタナーができるようになっても…
(自分の左手の平を見つめる)
絶対に、辿り着けない場所がある。
あからさまに、不得意分野で…
どんだけ頑張っても、失敗しかしたことがない」
肩透かしを食らいまくっていた。
失敗ばかりしてきたのを、目の前で見てきた。
すぐ近くで…
挫折してもしても、必死に立ち上がって……
どれだけ見苦しくっても、泥被っても…
必死になって、血みどろになろうが頑張り続けるそれは……
本当に、凄まじい何かがあって…
とても、目を離すことなんて出来なかった。
戦闘センスに関してはとてもすごい。
でも、それは違っていた。
陰で、必死に頑張り続けてきた日々があった。
アルバムを見て、初めて気付いた。
傷だらけになっていた姿が…
本来なら、勝手に治っていく。
そのことから、解り切っていた。
単純な話だ。
勝手に傷が、凄まじい勢いで治る速度よりも
上回るほどの鍛錬があったのだと
その凄まじさを語っていた。
ばれないように、隠そうとしていた。
そのために、ある程度抑えながらでも
死に物狂いで頑張っていた。
だからこそ、烏間先生だって倒せていたし
殺せんせーだって、簡単に一人で追い詰められていた。
けれど、それでも辿り着けない場所がある。